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第7回 JIGH勉強会 「今、日本と世界で何が起きているのか。グローバルヘルスのトレンドを掴め」

主催:一般社団法人JIGH   2016.06.17

 

2016年4月22日、日本橋ライフサイエンスハブにて、第7回JIGH勉強会「今、日本と世界で何が起きているのか。グローバルヘルスのトレンドを掴め」が開催されました。一般社団法人JIGHは、保健医療分野の課題解決に取り組む非営利独立の政策シンクタンクです。

 

今回の勉強会は、通常の拡大版として、今後の日本の保健医療、世界の日本医療はどう変わっていくのかについて以下のパネリストを招いてディスカッションが展開されました。

<パネリスト>

宮田裕章氏(慶応義塾大学医学部 医療政策・管理学教室 教授)

嘉村洋志氏(東京ベイ浦安市川医療センター 救急科 医師)

浅井英里子氏(日本GE株式会社 専務執行役員 政策推進本部 本部長)

天野慎介氏(一般社団法人 全国がん患者団体連合会 理事長)

渋谷健司氏(東京大学 国際保健政策学教室 教授/一般社団法人JIGH 代表理事)

<モデレーター>

亀井善太郎氏(東京財団 研究員/一般社団法人JIGH アドバイザー)

 

ディスカッションは、熊本で4月に発生した地震において現在なされている医療対応の現状を皮切りに、「『医療の質』をどう高めるか」をテーマに進行。パネリストはそれぞれ「マクロの視点(宮田氏)」、「医療現場の視点(嘉村氏)」、「サプライヤーの視点(浅井氏)」、「患者の視点(天野氏)」、「医療政策の視点(渋谷氏)」から意見交換しました。

 

冒頭、宮田氏は「少子高齢化が進み、医療においても大きな岐路に立っている日本は2035年を見越して医療設計をしなければならない」と話し、嘉村氏は複数の地域の医療現場で働く立場から「日本と一括りに言っても、地域によって医師の数や患者の状況、医療ニーズもまったく異なる」と指摘しました。それらの意見も踏まえ、渋谷氏は「『社会システム×グローバル』の視点を持つことが重要」と語り、「厚労省のなかでも、今までできなかった議論ができるようになっている」と行政側の現状も伝えました。

 

また、医療におけるICTやビッグデータの活用やAIの導入など最先端の取り組みが紹介される一方で、天野氏は近年続々と登場している高額ながん新薬を例に「医療従事者と患者それぞれが『患者にとっての本当のバリューとは何か』ということを知り、考える必要がある」と訴えかけました。さらに浅井氏も「患者さんのバリューや医療コストの削減を念頭に医薬品や医療機器を開発しても、点数加算につながらないことがある」と課題を指摘し、「コストカットのためのイノベーションにどうやってインセンティブをつけていくかなど医療政策のみならず産業においても持続可能性を探っていくことが重要だ」と話しました。

 

ディスカッションを終えて、モデレーターの亀井氏は「制度から変えられることもたくさんあるが、医療を受ける側の患者さん一人ひとりから変えていけることもたくさんある。こうした勉強会を通じてこれからも様々な『考える機会』を提供していきたい」と結びました。

 

 

 

開催日時 2016.04.22
開催場所 日本橋ライフサイエンスハブ
主催 主催:一般社団法人JIGH  
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